COPILOT関数の使い方・読み方|Excelのセルの中でAIに生成・分類をさせる

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COPILOT関数の使い方・読み方

Excel関数辞典

読み方:COPILOT は「コパイロット」と読みます。(一般的な読み方です。公式に読み仮名の定めはありません)

COPILOT関数は、Excelのセルの中でAIに指示を出し、答えをセルに返させる関数です。

使える環境Excel○Googleスプレッドシート✕

スプレッドシートでは AI 関数が同じ役割です。書式も必要なプランも違います。

この記事の書式と対応環境の出どころ(2026-08-28 確認)

関数の仕様は追加・変更されることがあります。書式が合わないときは、上の公式ページで最新をご確認ください。

=SUM(A1:A10) を書くのと同じ場所に =COPILOT("この文を3語で要約", A1) と書けます。計算ではなく生成で答えを作るという点が、他のすべての関数と違います。

Googleスプレッドシート側の対応する関数は AI です。名前も書式もライセンス条件も違うので、別ページで扱っています。

このページの中身(16項目)
  1. 書式
  2. 使うためのライセンス
  3. 制限
  4. 「使うべきでない場合」の4つ
  5. エラーの意味と対処
  6. 何に向くか
  7. 実際の書き方
  8. スプレッドシートのAI関数との違い
  9. まとめ
  10. 「表の中にある答え」を生成させない
  11. 100個の上限を前提に組む
  12. 結果を固定するタイミングを決める
  13. 通しでやってみる:レビュー300件を仕分ける
  14. 導入前に決めておく3つ
  15. 監査に耐えるかどうか
  16. よくある質問

書式

=COPILOT(prompt_part1, [context1], [prompt_part2], [context2], ...)
引数省略内容
prompt_part不可AIモデルへのタスクまたは質問を説明するテキスト
context可グリッドからの参照。1つのセルまたは範囲

引数が交互に並ぶのがこの関数の特徴です。指示文とデータを何組でも続けて書けます。

=COPILOT("次の問い合わせを", A2, "次の分類のどれかに割り当てて", D1:D4)

複数の prompt_part は順番に結合されます。上の式は「次の問い合わせを(A2の内容)次の分類のどれかに割り当てて(D1:D4の内容)」という1本の指示として渡されます。

指示文を分けて書けるので、選択肢の一覧をセル範囲で持っておけるのが実務では効きます。分類ラベルを増やすとき、数式を書き換えずにD列へ1行足すだけで済みます。

使うためのライセンス

Excelがあれば使えるわけではありません。

アカウントの種類必要なもの
職場または学校アカウントMicrosoft Copilot アドオン ライセンス
個人Microsoft 365 Premium のサブスクライバーのみ

一般的な Microsoft 365 Personal / Family では使えません。関数名を打っても候補に出ない場合、まずここを確認してください。

また、アクティブなインターネット接続が必要です。オフラインでは計算されません。

制限

1. 10分ごとに100個まで

公式に「10分ごとに最大100個のCOPILOT関数を計算」とあります。

500行に一括で流すと、途中で止まります。先に何行あるかを COUNTA で数えて、100件ずつに分けてください。

=COUNTA(A2:A1000)

2. 機密ラベルの付いたブックでは動かない

「機密または極秘というラベルの付いたブックで計算できない」と明記されています。

会社のファイルは自動で機密ラベルが付く運用になっていることがあります。個人のファイルでは動いたのに、会社のファイルで動かないという場合、ここが原因です。

3. 結果は時間とともに変わりうる

「結果が時間の経過とともに変化する可能性」があります。同じ式が、明日は違う答えを返すかもしれません。

確定させたい結果は、値で貼り付けて固定してください。

4. 数値計算に使わない

公式が「使うべきでない場合」として最初に挙げているのが「数値計算:正確性または再現性が必要なタスク」です。

合計・平均・割合は SUM / AVERAGE / SUMPRODUCT を使ってください。これらは何度計算しても同じ答えを返します。COPILOT関数はそれを保証しません。

「使うべきでない場合」の4つ

公式が明示しているものを、そのまま挙げます。

使うべきでない場合代わりに使うもの
数値計算(正確性・再現性が要る)SUM / AVERAGE / SUMIFS
指定された範囲またはWebデータ以外のコンテキストが要る応答必要なデータを範囲としてcontextに渡す
ブック内のデータに基づく参照VLOOKUP / XLOOKUP / INDEX+MATCH
法的・規制・コンプライアンスに影響するタスク使わない

3つ目は見落としやすいところです。「この商品コードに対応する単価を持ってきて」という仕事は、COPILOT関数ではなく XLOOKUP の仕事です。表の中にある値を引くのに生成を使う理由はありません。引けば必ず正しい値が返るものを、生成にさせないでください。

エラーの意味と対処

公式が挙げている3つのエラーです。

#CONNECT

原因は2つあります。

原因対処
10分以内に100の計算制限を超えた時間を空けるか、100件ずつに分ける
サーバーからの応答がないインターネット接続を確認する

一括で流して途中から #CONNECT になったなら、ほぼ上限のほうです。

#VALUE

「プロンプトを評価できない」または「プロンプトが大きすぎる」場合に出ます。

context に広い範囲を渡していないか確認してください。1,000行を丸ごと渡すと大きすぎます。必要な列・必要な行だけに絞ってください。

#BLOCKED

原因対処
Copilotライセンスが見つからないライセンスの割り当てを管理者に確認
機密ブック機密ラベルの付いたブックでは使えません

このエラーだけは、数式を直しても解決しません。環境側の問題です。

何に向くか

向くのは、答えが多少ぶれても運用できる仕事です。

用途例
分類問い合わせを「不具合/請求/使い方/その他」に仕分ける
要約長い自由記述を40字に縮める
判定苦情が含まれるかを TRUE / FALSE で返す
下書き商品説明・メール文面の初稿を作る

向かないのは、1件でも外れたら困る仕事です。請求額の判定、契約条項の解釈、人事評価。ここは公式も「法的、規制、またはコンプライアンスに影響を与えるタスク」として使用を止めています。

実際の書き方

分類する

選択肢をセルに持たせておくと、後から増やせます。

D
1不具合
2請求
3使い方
4その他
=COPILOT("次の問い合わせを", A2, "次のどれか1つだけに分類して。他の語は返さない", $D$1:$D$4)

返ってくるのは語だけなので、そのまま COUNTIF で数えられます。

=COUNTIF($B$2:$B$201, D1)

分類はCOPILOT、集計はCOUNTIF。数えるほうは既存の関数に任せてください。

要約する

長さを数で指定すると、列の見た目が揃います。

=COPILOT("40字以内で要約。体言止めにしない", A2)

「短く」「簡潔に」といった形容詞では長さが揃いません。

判定する

=COPILOT("この文が苦情を含むなら TRUE、含まないなら FALSE。他の語は返さない", A2)

返るのは文字列なので、論理値として使うなら比較します。

=IF(B2="TRUE", "要対応", "")

IF と組み合わせる形です。

スプレッドシートのAI関数との違い

Excel COPILOTスプレッドシート AI
書式=COPILOT(指示,[範囲],指示,[範囲],…)=AI("指示",[範囲])
引数の数交互に何組でも指示1つ+範囲1つ
必要なものCopilotアドオン/M365 PremiumWorkspaceプラン+Experiments参加
一度の上限10分ごとに100個一度に350セル
入れ子—不可
元に戻す—不可
主なエラー#CONNECT #VALUE #BLOCKED「AI関数は使用できません」

両方を使う環境なら、上限の考え方が違う点に注意してください。Excelは時間あたりの回数、スプレッドシートは一度のセル数で制限されます。Excelは待てば続きが流せますが、スプレッドシートは分割して流す必要があります。

まとめ

  • 書式は =COPILOT(指示, [範囲], 指示, [範囲], …)。指示と範囲を交互に何組でも書けます
  • Copilotアドオン、または M365 Premium が要ります。通常の Microsoft 365 では使えません
  • 10分ごとに100個まで。大きな表は分けて流してください
  • 数値計算に使わないでください。公式が明示的に止めています
  • #BLOCKED は数式ではなく環境の問題です

「表の中にある答え」を生成させない

この関数でいちばん多い誤用は、引けば分かることを生成に聞くことだと思います。

商品コードから単価を引く。社員番号から部署を引く。日付から締め日を出す。これらはすべて、表の中に答えが書いてある仕事です。ここは XLOOKUP や INDEX+MATCH の領分で、必ず正しい値が返ります。

公式が「ブック内のデータに基づく参照」を使うべきでない場合に挙げているのは、この点だと読めます。生成は、答えが表の外にあるときの道具です。

自由記述の分類は、答えが表の中にありません。だから生成が要ります。単価は表の中にあります。だから引けばよいのです。


100個の上限を前提に組む

「10分ごとに100個」は、設計に影響する数字です。

500行の表を一括で流すと、100行目あたりで #CONNECT が並びます。ここで多くの人は「エラーだから数式が間違っている」と考えて、数式を直そうとします。数式は正しいので、直しても直りません。

先に件数を数え、100行ずつ処理する前提で作ってください。処理済みの行は値で固定し、未処理の行だけに数式を残す運用にすると、再計算のたびに上限を消費せずに済みます。


結果を固定するタイミングを決める

「結果が時間の経過とともに変化する可能性」という一文は、運用の設計を要求しています。

分類した結果を月次で集計するなら、集計を締めた時点で値に固定してください。固定していないと、先月の集計値が来月には違う数字になっている、ということが起こりえます。

固定の手順は、対象列を選択して Ctrl+C → 「形式を選択して貼り付け」→「値」です。

関数の一覧はこちらから、目的別に探せます。


通しでやってみる:レビュー300件を仕分ける

300件は上限(10分に100個)を超えます。そこを含めて、最初から通します。

1. 件数を数える

=COUNTA(B2:B1000)

300件と分かりました。1回では流せません。3回に分ける前提で進めます。

2. 分類ラベルを別の場所に置く

E
1高評価
2価格への不満
3品質への不満
4配送への不満
5その他

数式に直書きしません。後でラベルを増やすとき、300行の数式を書き換えることになるためです。

3. 1件で試す

=COPILOT("次のレビューを", B2, "次のどれか1つだけに分類して。他の語は返さない", $E$1:$E$5)

1語で返れば成功です。文で返るなら「1つだけ」「他の語は返さない」を強めます。

4. 100件ずつ流す

C2:C101 にコピーします。計算が終わるのを待ちます。

終わったら、その100件を値で固定してください。固定しないと、次の100件を流したときに再計算が走り、上限を余計に消費します。

10分待って、C102:C201。また固定。もう10分待って、C202:C301。

#CONNECT が出たら、待ち時間が足りていません。数式は直さず、時間を空けてから再入力してください。

5. 返ってきた語を確認する

Excelには UNIQUE 関数があります。

=UNIQUE(C2:C301)

指定した5種類以外が混ざっていないかを見ます。「価格が高い」「値段への不満」のような揺れが出ていたら、指示文の指定が弱いということです。

6. 集計する

=COUNTIF($C$2:$C$301, E1)

月別に見るなら COUNTIFS に日付条件を足します。

=COUNTIFS($C$2:$C$301, E1, $A$2:$A$301, ">="&DATE(2026,8,1), $A$2:$A$301, "<="&EOMONTH(DATE(2026,8,1),0))

EOMONTH を使っているので、月をまたいでも数式を直さずに済みます。

導入前に決めておく3つ

決めること決めないとどうなるか
どの列がAIの結果か生成物と実データの区別が付かなくなります。列名に「(自動)」と入れる、背景色を分ける
いつ値で固定するか締めた後の集計値が変わります
外れたときどうするか直す人が決まっていないと放置されます

3つ目が最も重要です。COPILOT関数の結果は完璧にはなりません。「9割合っていれば回る」仕事に使い、「1件でも外れたら困る」仕事には使わないでください。

これは能力の問題ではなく、生成という仕組みの性質です。公式が「正確性または再現性が必要なタスク」を止めているのは、同じ理由だと読めます。

監査に耐えるかどうか

社内で使うときに聞かれるのが、「この数字はどうやって出したのか」です。

SUMIFS で出した数字は、条件を見れば誰でも再現できます。同じ元データと同じ数式から、必ず同じ答えが出ます。

COPILOT関数で分類した結果は、そのままでは再現できません。同じ式を流し直しても、同じ分類になる保証がないためです。

そのため、監査や報告に使う数字を作る場合は、次のどちらかにしてください。

  • 分類結果を値で固定し、固定した日付を残す
  • 分類の根拠になった元の文を必ず横に残しておく

「2026年8月28日時点の分類による」と書けるようにしておけば、後から見た人が確認できます。再現できないなら、いつの結果かを残す。これが最低限の折り合いだと思います。

よくある質問

Q. Microsoft 365 Personal で使えますか

使えません。個人の場合は Microsoft 365 Premium のサブスクライバーのみです。職場・学校アカウントは Copilot アドオンライセンスが要ります。

Q. オフラインで使えますか

使えません。アクティブなインターネット接続が必要です。

Q. #BLOCKED が消えません

数式の問題ではありません。ライセンスが割り当てられていないか、ブックに機密ラベルが付いています。管理者に確認してください。

Q. 何件まで一度に流せますか

10分ごとに100個です。それを超えると #CONNECT になります。

Q. 合計や平均を出させてもいいですか

避けてください。公式が「数値計算:正確性または再現性が必要なタスク」を使うべきでない場合に挙げています。SUM や AVERAGE を使ってください。

Q. スプレッドシートでも同じことができますか

AI 関数があります。書式・ライセンス・上限がすべて違うので、そちらのページを参照してください。