スプレッドシートの共有設定|権限と保護の使い分け

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スプレッドシートの最大の強みは共有と同時編集です。同時に、設定を間違えると情報が意図せず外に出るのもここです。

このページでは、権限の違いと、実務で必要な保護の設定を整理します。

3つの権限

右上の「共有」ボタンから設定します。

権限 できること
閲覧者 見る・ダウンロード・コピー
閲覧者(コメント可) 上記+コメントを付ける
編集者 上記+編集・共有設定の変更

編集者は共有設定も変更できます。 つまり、編集者に渡すということは「この人が誰にでも共有できる状態にする」ことを意味します。ここは意識しておく価値があります。

リンク共有の危険性

「一般的なアクセス」の設定が2種類あります。

設定 意味
制限付き 招待した人だけ
リンクを知っている全員 URLを持つ誰でも

「リンクを知っている全員」は、URLが転送されれば誰でも見られます。 Googleアカウントすら不要です。

社内チャットに貼ったURLが社外に転送される、という事故は実際によく起きます。業務データでは「制限付き」を基本にしてください。

「リンクを知っている全員」を使っていいのは、公開前提の資料だけです。

誰に共有されているかを確認する

共有ボタンを押すと、アクセス権を持つ人の一覧が出ます。

定期的に確認してください。 退職者や、一時的に共有した外部の人が残っていることがあります。

編集させたくないけど見せたい

閲覧者にすれば編集できません。

さらに、閲覧者のダウンロード・印刷・コピーを禁止することもできます。

共有画面の歯車アイコン →「閲覧者と閲覧者(コメント可)に、ダウンロード、印刷、コピーの項目を表示する」のチェックを外します。

ただし、これは完全な保護ではありません。 画面は見えているので、スクリーンショットは撮れますし、手で書き写すこともできます。「うっかり流出」を減らす効果はあるが、悪意には勝てないと理解しておいてください。

本当に見せたくないデータは、そもそも共有しないのが唯一の対策です。

シートの保護 ── 一部だけ編集させない

編集者に渡しつつ、特定のシートや範囲だけ触らせないことができます。

「データ → シートと範囲を保護」

シート全体を保護する

集計シートや設定シートを守るのに使います。

「一部のセルを除く」を選べば、入力させたいセルだけ開けておくこともできます。

範囲だけ保護する

数式の入った列だけを守る、という使い方です。入力用の列は開いたまま、計算列だけロックできます。

権限の設定

保護した範囲には3つの設定ができます。

設定 動き
自分のみ 自分だけ編集できる
カスタム 指定した人だけ編集できる
警告を表示 誰でも編集できるが、確認ダイアログが出る

「警告を表示」が実務では便利です。 完全に禁止すると運用が回らなくなることがありますが、警告があれば「うっかり触った」は防げます。

注意:保護は編集者に対する制限です。 ファイルのオーナーと、保護を設定した人は常に編集できます。

同時編集で困らないための工夫

フィルタ表示を使う

通常の「フィルタ」は全員の画面に影響します。 誰かが絞り込むと、他の人の画面も変わります。

「データ → フィルタ表示 → 新しいフィルタ表示を作成」を使えば、自分だけに適用されます。複数人で使うファイルでは必ずこちらを使ってください。

並べ替えに注意

並べ替えは元データの順番を変えてしまいます。元に戻せません(履歴からは戻せます)。

順番を変えずに並べ替えた結果を見たいなら、SORT 関数を別シートに置いてください。

=SORT(データ!A2:D1000, 3, FALSE)

元の表に手を触れずに、並べ替えた結果だけを見られます。

変更履歴で追える

「ファイル → 変更履歴 → 変更履歴を表示」で、いつ誰が何を変えたかが全部見られます。

セルを右クリック →「編集履歴を表示」で、そのセルだけの履歴も見られます。「誰がこの数字を変えたのか」が特定できるので、トラブル時に有効です。

通知を設定する

「ツール → 通知設定」で、変更があったときにメールを受け取れます。

  • – 変更のたび
  • – 1日1回のまとめ

重要なファイルには設定しておく価値があります。 意図しない変更に早く気づけます。

公開の設定(要注意)

「ファイル → 共有 → ウェブに公開」は、インターネット上の誰でもアクセスできる状態にする機能です。

検索エンジンにインデックスされる可能性もあります。業務データでは絶対に使わないでください。

既に公開されていないか確認するには、同じメニューを開いて「公開を停止」ボタンが出ていないかを見てください。

共有前のチェックリスト

外部に共有する前に確認する項目です。

  • – [ ] 非表示のシートに機密データが残っていないか
  • – [ ] 非表示の列・行にメモが残っていないか
  • – [ ] コメントに社内向けの記述が残っていないか
  • ] [IMPORTRANGE で別ファイルを参照していないか(参照先の権限も必要になる
  • – [ ] 「リンクを知っている全員」になっていないか

非表示のシートは、閲覧者でも簡単に表示できます。 隠したつもりでも見えます。本当に見せたくないなら、削除してから共有してください。

IMPORTRANGEを使っている場合

IMPORTRANGE で別ファイルを参照しているシートを共有すると、相手が参照先ファイルへの閲覧権限を持っていないとデータが表示されません。

「自分には見えるのに、相手には見えない」という相談の大半がこれです。参照先ファイルの共有設定も確認してください。

まとめ

  • – 権限は閲覧者・コメント可・編集者の3段階。編集者は共有設定も変えられる
  • 「リンクを知っている全員」は転送で誰でも見られる。 業務データは「制限付き」
  • – 一部だけ守るなら「シートと範囲を保護」。「警告を表示」が実用的
  • – 同時編集ではフィルタ表示を使う(通常のフィルタは全員に影響)
  • 非表示のシートは隠れていない。 見せたくないなら削除する
  • IMPORTRANGE を使っていたら、参照先の権限も必要

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